塩化鉄(III)-硫酸鉄(III)混合水溶液の加水分解と生成物の変化

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タイトル別名
  • The Precipitates from Aqueous Mixed Solution of FeCl<SUB>3</SUB> and Fe<SUB>2</SUB>(SO<SUB>4</SUB>)<SUB>3</SUB> by Hydrolysis
  • The precipitates from aqueous mixed solution of FeCl3 and Fe2(SO4)3 by hydrolysis.

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説明

FeCl3 and Fe2(SO4)3混合水溶液をpH,温度,溶液組成を変えて加水分解した。温度,組成にかかわらず,中性水溶液からは無定形鉄酸化物が,塩基性水溶液からはα-FeO(OH)が生成した。酸性で,50℃ 以下では,FeCl3含量(FeCl3の全鉄塩に対するモル%)の増加とともにジャロサイト,α-FeO(OH)微細結晶および無定形鉄酸化物が生成した。100℃ の酸性溶液からは,FeCl3含量が60%以上でジャロサイトにβ-FeO(OH)が混ざりはじめ,80%以上でβ-FeO(OH)のみとなった。このジャロサイト・β-FeO(OH)共存域(FeCl3含量60～75%)で生成するジャロサイトは薄片化した。FeCl3水溶液にFe2(SO4)3を数%加えて生成するβ-FeO(OH)は,通常合成される紡錘形とは異なり針状で,しかも結晶子が小さく,比表面積も大きかった。また,Cl-含量も通常の3分の1程度と少ないために,熱分解温度が高くなった。加水分解にともなう沈殿生成反応に対する異種陰イオンの共存効果について考察した。

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