三リン酸アルミニウムの諸性質

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タイトル別名
  • Properties of Aluminium Triphosphates
  • 三りん酸アルミニウムの諸性質

抄録

三リン酸アルミニウムAlH2P3O102O(i)およびAlH2P3O10のII型(II)について,基本的物性である溶解度,密度,表面積,メタリン酸アルミニウムAl(PO3)3への熱変化のさいの反応熱(dH)およびそのときの活性化エネルギー(E)を測定した。さらに三リン酸アルミニウムのアンモニアガスおよびアミン類の吸着さらに陽イオン交換したAlH2P3O10・H2O(M=Na,K,NH4)の構造についても検討した。<BR>1)室温でのIおよびIIの水に対する溶解度は0.01および0.059/100cm3 H2Oであった。またそれらの溶解度はH2O<HCl<NaOH<KOH<NH3水溶液の順に大きくなった。2)IおよびIIの密度は2.31および2.60g/cm3,表面積は5.2および<1m2/gであった。3)IおよびIIのAl(PO3)3への熱変化のさいの反応熱はともに11.4kcal/mol,またそのときの活性エネルギーEはそれぞれ25.3および61.9kcal/molであった。4)1のAl(PO3)3への熱変化の温度は,1に付着した遊離のリン酸量と密接な相関関係があった。5)1および1[はアンモニアガスおよびアミン類のような塩基性物質をきわめてよく吸着する。6)層状携造をした1は1価金属イオンにより容易にイオン交換されAlH2P3O10・nH2O(ナトリウム塩ではn=2,カリウム塩では2~1,アンモニウム塩では1)となるが,π の減少につれてもとの結晶構造は崩れていく。

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被引用文献 (1)*注記

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