希土類系バイメタリック触媒によるシクロアルカンの脱水素反応

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  • Dehydrogenation of Cycloalkanes on Lanthanide-Containing Bimetallic Catalyst Systems
  • キドルイケイ バイメタリック ショクバイ ニ ヨル シクロアルカン ノ ダツ

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抄録

EuやYb金属の液体アンモニア溶液にCoやNi金属粉末を加えると,溶解した希土類金属と反応し新規な希土類系バイメタリック触媒(Ln-Co,Ln-Ni;Lu:Eu,Yb)が調製できた。希土類金属の触媒作用を明らかにするため,バイメタリック触媒におけるEuやYb金属の効果についてシクロヘキサン,メチルシクロヘキサンの脱水素反応によって検討した。Co,Ni金属いずれもシクロアルカンの脱水素に高活性を示したが,希土類金属は反応条件下でほとんど不活性であった。ところでCo,Niに希土類金属を少量添加(1~2atom%)すると脱水素速度は減少したが,さらに添加量(3~13.9atom%)を増やすと活性は逆に増加傾向を示した。低添加域での活性低下は希土類金属の被覆による表面遷移金属濃度の減少に起因することがわかった。一方,高添加域における活性増加については,遷移金属と希土類金属との間で複合効果が発現し新たな活性サイトの形成に基づくと思われる。CoやNi金属表面にEu,Ybが存在するとアルカンのC-H結合の解離が促進されることがわかった。さらに,Ln-Co,Ln-Niの触媒活性は排気温度の上昇とともに著しく向上し,高温加熱とともに触媒の表面構造が変化していることが示唆された。

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