中低温で作動する Al/FeS<SUB>2</SUB> 型溶融塩二次電池

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タイトル別名
  • Investigation of Moderately Low Temperature Al/Fe<SUB>2</SUB>, Secondary Cells
  • 中低温で作動するAl/FeS2型溶融塩2次電池
  • チュウ テイオン デ サドウスル Al FeS2ガタ ヨウユウエン 2ジ デン
  • Investigation of moderately low temperature Al/FeS2 secondary cells.

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抄録

高エネルギー密度二次電池の一つとして, 170~250℃ で作動する塩基性 AlCl3-NaCl 溶融塩を用いた Al/FeS2 型二次電池の開発をつづけてきたが, ここでは溶融塩浴を改良することにより, 100~150℃ の中低温で作動可能な二次電池の開発を行なった。塩化アルミニウムと各種無機塩化物からなる三元締融塩を電池浴として検討したところ, 47mol%AlCl3-38mol%NaCl-15mol%MCl(M=Li,K) 浴を用いた電池は, 150℃ ではもっとも良好な充放電特性を示し, かつ 450 サイクルの最長の寿命を得ることができた。また, 50mol%AlCl3-25mol%NaCl-25mol%LiCl 浴を用いることにより, 120℃ まで良好に電池作動のできることがわかった。一方, AlCl3-NaCl-KCl 浴中での FeS2極は, 温度低下により起電力が低下し, そのカソード反応は, とくに拡散の影響を大きく受けることが示唆された。つぎに, AlCl3-NaCl-1-ブチルピリジニウムクロリド (BPC) 系や AlCl3-LiCl-BPC 系溶融塩を 100℃ 前後の電池作動浴として検討したところ, AlCl3 濃度 50mol% 以下の塩基性組成浴は, AlCl3-BPC 二元系浴より電池浴として有望であった。また, 100℃ 前後まで作勲可能な最適浴組成は, BPC 濃度が AlCl3-NaCl-BPC 浴で 9~17mol%, AlCl3-LiCl-BPC 浴で 7~17mol% であることが明らかとなった。一方, 浴の融点は BPC 濃度を増大すると低下し, 塩基性 AlCl3-NaCl-BPC 元系浴より電池浴として有望であった。また, 100℃ 前後まで作勲可能な最適浴組成は, BPC濃度が AlCl3-NaCl-BPC 浴で 9~17mol%, AlCl3-LiCl-BPC 浴で 7~17mol% であることが明らかとなった。一方, 浴の融点は BPC 濃度を増大すると低下し, 塩基性 AlCl3-NaCl-BPC 系溶融塩の BPC 濃度が7から 17mol% へ増加すると融点は 119 から 41℃へ低下することがわかった。

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