メタンモノオキシゲナーゼ (MMO) によるメタン-メタノール変換の反応機構

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  • Reaction Mechanism for the Methane-Methanol Conversion by Soluble Methane Monooxygenase
  • メタンモノオキシゲナーゼ MMO ニ ヨル メタン メタノール ヘンカン ノ

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抄録

メタンモノオキシゲナーゼ (MMO) は二核鉄を活性中心にもつ金属酵素であり, 生理的条件下において最も不活性な炭化水素であるメタンをメタノールに酸化することができる. 最近, EXAFSの実験結果に基づいて, MMOの触媒サイクル中におけるC-H結合活性種である中間体Qは, 二つの高原子価鉄-オキソ種から構成されていることが提案されている. また, 気相中ではオキソメタル陽イオン (FeO+) がメタンをメタノールへと酸化することが知られている. 著者らは, このメタン酸化反応について密度汎関数法 (B3LYP) を用いた解析を行ったところ, メタンはC3vまたはD2dに変形して鉄と結合を生成することにより非常に効率的に活性化されることを見いだしている. 著者らはこれまでの研究成果に基づいて, MMOによるメタン酸化が二段階協奏反応で進行しうることを提案している. 今回, 密度汎関数法を用いることにより, メタン-メタノール転化の反応機構について解析した. また, 可溶性MMOの反応性の特徴の一つである生成物の立体反転も, 五配位炭素上での反転機構によって説明できることも見いだしており, 著者らの二段階協奏反応が可溶性MMOの反応性をよく再現できることが示された.

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