単分子膜法による立体規則性配位高分子の調製とその性質

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  • Preparation and Properties of Stereospecific Coordination Polymers by the Monomolecular Film Method
  • タンブンシ マク ホウ ニ ヨル リッタイ キソクセイ ハイイ コウブンシ ノ

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抄録

結晶または常温の溶液中ではジチオオキサミド類はトランス形と考えられている。その2個のN原子上にそれぞれ1個ずつ疎水基を置換した分子を単分子膜として気水界面に展開し,シス形をとらせ水中からCu2+イオンを拡散させ配位結合により配位高分子膜を調製した。通常の溶液反応で得られる配位子:銅のモル比1:1の配位高分子(バルク試料)と比較するため特大のトローフで数mgの崩壊膜を調製し,CHN 分解,赤外吸収,磁気,電気伝導度,示差熱などの測定を試みた。また,気水界面におけるtrans→cis転移がエネルギー的に可能であることを示すために遊離の配位子の溶融状態における赤外吸収ピークの温度変化を測定し,転移の活性化エネルギーとして約11kJ.mol-1という値を得た。得られた結果を総合すると,疎水性の大きい置換基,たとえばドデシルエステル置換基などを含む配位高分子膜において立体特異性が顕著に認められた。

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