硬膜下膿瘍の外科的治療 : 自験2例の報告と文献的考察

書誌事項

タイトル別名
  • Surgical Treatment of Subdural Empyema : Report of Two Cases

この論文をさがす

説明

症例は10カ月男児と43歳男性.前者は腰部先天性皮膚洞の感染から硬膜下膿瘍をきたし, 後者は前頭洞炎からの波及が疑われた.両者ともに, 穿頭ドレナージ術と抗生剤の局所および全身投与により治癒せしめ得た.後者では膿瘍腔の持続灌流も有効であった.文献的に硬膜下膿瘍の外科的治療成績は, CT登場前後で, 死亡率が約30%から約10%にまで改善し, 特に穿頭ドレナージ術の手術成績は開頭術による成績と遜色ないまでに改善していた.X線CTにより早期の正確な局在診断と経過観察が容易に行えるようになり, 低侵襲で術式も容易な穿頭ドレナージ術の重要性が増しているものと考えられた.

収録刊行物

被引用文献 (4)*注記

もっと見る

参考文献 (34)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ