水酸化ネオジムの加水分解定数と溶解度の測定

  • 牧野 仁史
    動力炉・核燃料開発事業団東海事業所環境技術開発部地層処分開発室
  • 矢島 達哉
    三菱マテリアル株式会社那珂原子力開発センター
  • 吉川 英樹
    動力炉・核燃料開発事業団東海事業所環境技術開発部地層処分開発室
  • 油井 三和
    動力炉・核燃料開発事業団東海事業所環境技術開発部地層処分開発室
  • 佐々木 憲明
    動力炉・核燃料開発事業団東海事業所環境技術開発部地層処分開発室

書誌事項

タイトル別名
  • Nd(III) Hydrolysis Constants and Solubilities of Nd(III) Hydroxide.

説明

高レベル放射性廃棄物地層処分の性能評価研究において,アクチニド元素の熱力学データは重要であるがまだ十分そろっているとはいえない。また,熱力学データを得るための溶解度実験では固相の同定が重要となる。本研究は,純粋な結晶性水酸化ネオジム[Nd(OH)3(c)]の溶解度実験を行い,実験前後で固相が変化しないことをX線回折により確認し,結晶性水酸化ネオジムの溶解度積,加水分解定数を得ること黙よびアメリシウム(III)の報告例との比較により両者の溶解挙動の類似性を検討することを目的とした。実験は炭酸塩の生成を防ぐためアルゴンガス雰囲気制御下(22℃)で行い,測定されたネオジム(III)の溶解度から溶解度積および加水分解定数を算出した。また,本研究で求められた加水分解定数とBrownらの手法による予測と比較した結果,誤差の範囲内で一致していた。さらに,ネオジム(III)の支配的水溶性化学種の異なるpH領域での変化が,アメリシウム(III)の報告例の傾向と似ていることから,両者の水酸化物の溶解挙動の類似性を確認した。

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