ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるフェノール樹脂の分子量および分子量分布測定法

書誌事項

タイトル別名
  • Determination of Molecular Weight and Its Distribution of Phenolic Resins by Gel Permeation Chromatography

説明

ゲルバーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりフェノール樹脂の数平均分子量(Mn),重量平均分子量(Mw)および分子量分布を測定する場合の二三の問題点を検討した。フェノール樹脂のようなオリゴマーの不連続なGPC曲線に適用できる計算法を得るために,ピーク幅を考慮した簡易補正法を試み,またその他の補正をもあわせて行ない,Mn,Mwおよび分子量分布曲線測定の正確度を向上させることができた。このうちMwは測定法上の問題で従来ほとんど測定されていなかったので,各種フェノール系樹脂のMwを測定し,Mnとの関係を求めた。MwはMnに比較して高分子量成分の寄与がとくに大きいので,フェノールノボラックおよびレゾール樹脂の縮合度指数として適切であることを認めた。また従来法である分別沈殿法の分別効果が小さいことを分別物の.Mw/MpをGPCにより測定して明らかにした。すなわち未分別試料(Mw/Mn=1.44)の分別物のMw/Mnは低分子量分別物を除けば約1.3~1.4であった。さらにノボラックおよびレゾール未硬化樹脂中の多大多量体を測定した結果,少なくとも50量体以上の多量体が少量ではあるが存在することを認めた。これは従来考えられていた値よりもかなり大きい多量体が未硬化樹脂申に存在していることを示している。

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