ウシ血清アルブミンに対する光学活性ダンシルアミノ酸の立体選択的結合

書誌事項

タイトル別名
  • Stereospecific Binding of Optically Active Dansyl Amino Acids to Bovine Serum Albumin
  • 生体高分子と光学活性化合物の相互作用に関する研究 IX  うし血清アルブミンに対する光学活性ダンシルアミノ酸の立体選択的結合

この論文をさがす

説明

ウシ血清アルブミンに対する光学活性ダンシルアミノ酸の結合性をケィ光法で検討した。ダンシルアミノ酸のケイ光はウシ血清アルブミンに結合するとケィ光強度は増大し,ケイ光極大波長は青色移動する。これらのケイ光スペクトルの変化から,結合定数の算出,結合座席周辺の極性の推定を行なうことができる。本研究によりつぎのような結果を得た。<BR>1) ダンシルアミノ酸はウシ廊清アルブミン1rno1に約3mol結合し,この結合座席は非常に疎水性の高い領域にある。<BR>2)光学活性ダンシルアミノ酸の結合は光学異性体間で異なり,D-体の結合定数がL-体のものより大きく,また,ダンシルアミノ酸のアミノ酸残基の炭素数の大きなものの方が異性体間の結合定数の差が大きい。<BR>3) 光学異性体間での結合定数の相違は結合座席が異性体間で異なるのではなく,立体的な効果によりダンシル基と結合座席周辺のアミノ酸残基との相互作用が異性体間で異なるためであることを推定した。

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ