脂肪族ジカルボン酸エステルのアルカリ加水分解反応の速度論的研究

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タイトル別名
  • The Kinetic Study on Alkaline Hydrolysis of Aliphatic Diesters

抄録

脂肪族ジカルボソ酸エステルの加水分解反応は,A+B→C+D,A+C→D+Eで表わされる二次逐次反応である。著者らはコハク酸ジエチル,アジピン酸ジエチル,コルク酸ジエチルおよびセバチソ酸ジエチルを水酸化ナトリウムによりケン化し,速度定数k1,k2をいろいろの温度で測定した。その結果k1,k2はカルボキシル基にはさまれたメチレン基の数と相関があることがわかった。また,反応溶媒の水-ジオキサン混合比を変えてk1,k2を測定したところ,ジオキサンの容量比が0.5以下では溶媒による影響は無視できると考えられる。<BR>さらに,採取した反応液に抽出操作を加えることによりジエステル,ハーフエステル濃度を測定した。その結果,両濃度はさきに測定したk1,k2を用いて計算した曲線上にほぼ位置することから,著者らが得た速度定数は十分信頼できる値であることがわかった。

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