スチレンのカチオン重合におけるビス(2-クロロ-1-メチルエチル)エーテルの効果

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Bis(2-chloro-1-methylethy)ether on Cationic Polymerization of Styrene

説明

シクロヘキサン中の五塩化アンチモンによるスチレンのカチオン重合において,ビス(2-クロロ-1-メチルエチル)エーテルを少量添加すると,重合速度は無添加にくらべ低下するが,重合度はいちじるしく増加し,P=1800のポリスチレンが得られた。この反応の見かけの活性化エネルギーは7.7kcal/molである。<BR>ビス(2-クロロ-1-メチルエチル)エーテルは五塩化アンチモンと安定なコンプレックスを形成し,このコンプレックスは熱すると解離し,クロロイソプロピルカルボニウムカチオン(Cl-CH2CH-CH3)とオキソニウムアニオン(Cl-CH2-CH(CH3)O→bSCl5)が生成し,このカルボニウムカチオンが,重合の開始を行なうものと考えられる。この場合アニオンは安定であるため,高分子量のポリスチレンが生成するものと思われる。

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