P-置換アニリンおよびアニソール誘導体の電解酸化における置換基効果

書誌事項

タイトル別名
  • Substituent Effect on the Electrooxidation of p-Substituted Aniline and Anisole Derivatives

説明

それぞれ11種のか置換アニリン誘導体とアニソール誘導体について,酸化電位と電子移動速度を 検討した。回転白金極による通常のDCポーラグラフィーによる半波電位と,ポテンシャルステップ法から定まる標準酸化電位とはほぼ平行関係にあり,したがって,半波電位と標準電位のいずれをとつても,置換基定数や最高被占準位のエネルギーとの相関関係は,同程度の直線関係を示した。<BR>アニリン類,アニソール類いずれの場合も,Hammettの置換基定数よりはBrown一岡本の定数(o+) に対して作図する方が,より直線性を示す。とくにアニソール誘導体の場合には,反応に関与する電子数が1か2かによってそれぞれ勾配を異にする二つの直線上に分布し,二つの直線の勾配の比は2となつた。これは,電子数に無関係に反応定数ρは共通であることを示すものであろう。アニリン類ではすべての化合物について電子数が1であり,したがって直線はただ1本である。<BR>ポテンシャルステップ法で定めた速度定数を,置換基定数に対して図示すると,アニリン類はわずかに負の勾配を(負の反応定数)をもつ程度であるが,アニソール類では明らかに置換基の効果をうける。

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