アルデヒドとシクロヘキサンの共接触酸化反応の機構

書誌事項

タイトル別名
  • The Mechanism of Catalytic Co-oxidation of Cyclohexane with Aldehyde

説明

常温においてアセトアルデヒドとシクロヘキサンの共酸化反応をコパルトアセチルアセトナート触媒を用いてベンゼン溶媒で行なった結果,シクロヘキサンは約95%の選択率で,シクロヘキサノール,マクロヘキサノン,ε-カプロラクトンに酸化される。この反応の反応機構は,従来のシクロヘキサンだけの酸化反応と異なり,アルデヒドの存在下では主として,シクロヘキサン→シクロヘキサノール→シクロヘキサノン→ε-カブロラクトンの逐次反応で反応が進行しているものと考えられる。無触媒の場合は,(I)および(II)の反応は,アルデヒドの自動酸化によって生成する過酸ラジカルとシクロヘキサンおよびシクロヘキサノールとの反応によって進行し,(III)は過酸によるシクロヘキサノンのBaeyer Villiger反応であろうと考えられる。コバルト触媒を用いると,(I)および(II)の反応は過酸の分解によって生じたアシルオキシラジカルやアシルペルオキシラジカルによっても起こるのであろう。

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