1-ブテンを用いるトルエンの液相アルキル化反応によるsec-ブチルトルエンの合成

書誌事項

タイトル別名
  • Liquid Phase Synthesis of sec-Butyltoluenes by Alkylation Reaction of Toluene with 1-Butene

抄録

1-ブテンによるトルエンのアルキル化反慮から,パラ成分に窪むsec-ブチルトルエン(SBT)を合成するために,触媒探索とその合理的な反応操作条件などについていろいろ検討している。このうち,本報告では液根回分法による五酸化リン,金属塩化物などのFriedel-Craf嫡虫媒を用いた反応の結果について述べる。<BR>まず,従来の報告ではSBT各異性体の同定が正確に行なわれていないので,別途に各異性体をそれぞれ合成し,その構造確認を行なった。<BR>触媒として五酸化リンを用いた場合,触媒量反応物の仕込み量比など実験条件をいろいろ変化させ,そのときのSBT収率,異性体分布を検討した結果, P-SBTの選択率は50~60%の値を示した。他の触媒として硫1,リン酸,金属塩化物などのFriedel-Crafts触媒を用い,いろいろの条件について検討したが,かSBTの選択率は,五酸化リンを用いた場合におよばなかった。<BR>五酸化リン触媒下の反忘機構は,微量水分によって生ずるプロトン酸を触媒とするカルボニウムイオン機構と,1-ブテンが五酸化リンに直接配位して形成される錯体を経る機構とが並列して進行するものと考えた。

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