無水酢酸中硝酸銅(II)とベンゼン誘導体との反応

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  • Reactions of Some Benzene Derivatives with Copper(II) Nitrate in Acetic Anhydride

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説明

無水酢酸中40℃でベンゼン誘導体の硝酸銅(II)によるニトロ化を調べ,ニトロ化合物の収率はベンゼン,トルエン,エチルベンゼン,アニソール,m-キシレンではそそれ63,86,85,77,82%(硝酸銅(II)基準)であり,ベンゼン環のアセトキシル化も起こる o-およびP-キシレンでは低く,クロロベンゼン,ニトロベンゼンでは0であった。ニトロ化の配向性は硝酸一酢酸中のニトPt化と類似していた。o-キシレンの反応で,低温で中間体4-アセトキシ-1,2-ジメチル-1-ニトロ-2,5-シクロヘキサジエン[1]が得られた。[1]の熱分解,無水酢酸中およびアセトニトリル中での分解結果から,環アセトキシル化物の生成経路が明らかとなった。上記結果から,硝酸銅(II)-無水酢酸系では硝酸アセチルがニトロ化活性種と推定した。

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