安息香酸とフェニルグリシジルエーテルの反応

書誌事項

タイトル別名
  • The Reaction of Benzoic Acid with Phenyl Glycidyl Ether

説明

フェニルグリシジルエーテル(PGE)と安息香酸(BA)の反応を第三アミンおよび第四アンモニウム塩を触媒として行ない,その反応機構を検討した。第四アンモニウム塩を触媒とする反応は二次の速度式<BR>-d[PGE]/dt=-d[BA]/dt=le[-COONR,][PGE]<BR>にしたがう。第三アミンを触媒とするときは第四アンモニウム触媒の場合よりもいちじるしく反応が遅く,とくに反応の初期に遅いが,反応の進行とともに反応速度が増す。この場合,触媒である第三アミンがPGEと反応して第四アンモニウム塩を生成しBAのエステル化の触媒として働くが,このアミンのアルキル化反応とBAのエステル化が競争的に平行して起こり,第四アンモニウム塩の濃度を増すにしたがってエステル化反応が速くなる。<BR>アミン触媒の立体効果は大きいが,第四アンモニウム触媒の場合はアンモニウムィオソの大きさによって反応速度はほとんど変わらない。しかし対アニオンの種類によって触媒作用はいちじるしく異なり,いろいろのアンモニウム塩の触媒作用は対アニオンの求核性と一致している。

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