エチレン-酢酸ビニル共重合体膜および膜ケン化物に対する気体の透過,拡散,溶解

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  • Permeation, Diffusion and Solution of Gases in Films of Ethylene-Vinyl Acetate Copolymers and Their Hydrolyzed Films

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酢酸ビニルの含有量が11.2および13.8mo1%であるエチレソ-酢酸ビニル共重合体(EVAc)の膜をつくり,これを0~400Cの所定温度のナトリウムメトキシドのメタノール溶液に浸漬した。加水分解の条件により,EVAc膜の表面からかぎられた深さだけ加水分解された部分加水分解の膜(EVA1-EVAc-EVAI)および膜の内部まで十分加水分解された膜(EVA1)を得た。<BR>これらの膜の透過係数(P),拡散係数(D)および溶解度係数(S)を,10~60。Cの温度範囲で,ヘリウム,水素二酸化炭素,酸素,アルゴンおよび窒素について測定した。13.8:mo1%の酢酸ビニルを含むEVAcから得たEVA1のP,DはもとのEVAcに比較して1/8~150に減少したが,透過および拡散の活性化エネルギーはそれほど変化せず,ポリエチレンの値と類似していた。EVAc膜の加水分解で得たEVA1の結晶化度は変わらないことから,このP,Dの減少は膜に生成した水素結合による高分子鎖の不動性によるものと考えられる。部分加水分解の三層膜,EVAI-EVAc-EVAIの溶解度係数は,ヘリウムや窒素の気体については,平衡溶解を与える式から得られた値と,P/Dから得られた値と比較的よい一致を示した。

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