温暖化対策の実現可能性評価に関する試案

書誌事項

タイトル別名
  • Trial of Viability Measurement for Action Plans of Environment Model Cities
  • 温暖化対策の実現可能性評価に関する試案--環境モデル都市アクションプランを例として
  • オンダンカ タイサク ノ ジツゲン カノウセイ ヒョウカ ニ カンスル シアン カンキョウ モデル トシ アクションプラン オ レイ ト シテ
  • 環境モデル都市アクションプランを例として

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抄録

本研究は地域・自治体レベルの温暖化対策,とりわけ中長期的な温室効果ガス(GHG)削減へ資する諸事業の実現可能性を高める条件は何か,という問題意識に基づいている。具体的には,環境モデル都市の行動計画を対象として,計画の実現可能性を高めると考えられる基準を提案し,試行的に各モデル都市の行動計画を評点化した。手順としては,まず既存の調査研究を参考に仮説的な基準を提案し,当該基準に基づいて各モデル都市の行動計画の内容を分析し,各自治体文書の評点化を試みた。最後に,その評点と排出削減効果の関係を考察した。分析の結果,主として次の4点が明らかになった。<BR>・豊田市や横浜市などモデル都市募集以前から環境首都・都市をうたっていなかったという意味での「後発」自治体の評点が高くなっていること。<BR>・計画内容については,大都市や地方中心都市の評点が高く,小規模市町村においては温暖化対策に関連計画が少ないことや域内の温室効果ガス排出特性・傾向などのデータ整備が十分でないことが考えられること。<BR>・推進体制についても,大都市及び地方中心都市の評点が高く,小規模市町村では事業の推進組織が十分構想できていないことや専任部署の設置が困難であること。<BR>・今後の主な研究課題としては,複数基準間の重み付け,すなわち5つの基準間の重要性をいかに「評価」するか,それら基準間の重要性の差異をどのように説明するか,が残された。

収録刊行物

  • 環境科学会誌

    環境科学会誌 23 (4), 314-320, 2010

    社団法人 環境科学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (8)*注記

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