木材防腐剤CCA由来のクロム,銅およびヒ素の土壌環境中での挙動
書誌事項
- タイトル別名
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- Behavior of Chromium, Copper and Arsenic Derived from Wood Preservative CCA in Soil Environment
- モクザイ ボウフザイ CCA ユライ ノ クロム ドウ オヨビ ヒソ ノ ドジョウ カンキョウ チュウ デ ノ キョドウ
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抄録
クロム(Cr),銅(Cu)およびヒ素(As)を主成分とした木材防腐剤CCAは日本で40年ほど前から使用されてきた。現在その廃材の大量排出が問題となっている。しかし,CCA廃材の非適切な扱いによって土壌に混入したCCAの挙動や周辺環境への影響についてはほとんど報告されていない。本研究では,CCAが混入した土壌のCr,CuおよびAs含量と形態,さらにその土壌に生育していた植物を分析し,CCAの土壌環境中での挙動について検討した。<BR>高知県内にあるビニールハウス解体後のCCA処理廃材置き場で土壌と植物を,またこの地点から約20 m離れた自然林で対照試料の土壌と植物を採取した。土壌の全Cr,Cu,As含量,塩酸可溶性含量を測定し,さらに逐次抽出法を用いて三元素を分画し定量した。植物については全Cr,Cu,As含有率を測定した。<BR>廃材置き場内で採取したすべての土壌は対照試料より高いCr,CuおよびAs含量を示した。その内廃材焼却跡地で採取した土壌は全Cr,CuとAs含量がそれぞれ3450, 2310と830 mg kg-1と極めて高い値であった。この土壌について塩酸浸出並びに逐次抽出を行った結果,Asの約14%が可溶性画分に,また約50%が可動性画分に存在し,溶出しやすいことが示唆された。Cuは可溶性と可動性画分にそれぞれ4.1%と66%が測定され,土壌のpHや酸化還元電位の変化によって溶出しやすいことが考えられた。CrはAsとCuと比べると可動性が低く,全含量の95.5%が残渣画分に存在した。一方,廃材焼却跡地で採取した植物2個体は三元素ともBowenが提示した陸上植物のCr,CuおよびAs含有率の最大値を上回った。これらの結果から,CCA処理廃材の積み置きや焼却などの非適切な扱いは土壌,植物や水系など周辺環境に影響を及ぼす可能性が示された。
収録刊行物
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- 環境科学会誌
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環境科学会誌 22 (5), 329-335, 2009
社団法人 環境科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204420836224
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- NII論文ID
- 10025309326
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- NII書誌ID
- AN10165252
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- ISSN
- 18845029
- 09150048
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- NDL書誌ID
- 10452235
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可