クラスター分析による生ごみ処理機処理物を中心とする各種コンポストの特性把握

書誌事項

タイトル別名
  • Characterization by Cluster Analysis of Various Kinds of Composts Focused on the Products Processed by Kitchen Garbage Treatment Facilities
  • クラスター ブンセキ ニ ヨル ナマゴミ ショリキ ショリブツ オ チュウシン ト スル カクシュ コンポスト ノ トクセイ ハアク

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説明

近年食品廃棄物等の再生利用が活発化し,生ごみを含む様々な有機資材のコンポスト化が行われている。 著者らは幾つかの生ごみコンポスト化事例について調査を行ったが,生ごみを他の有機資材と混合するなど多様なコンポストが製造されており,成分的にも複雑なものとなっていた。こうした多様なコンポストに対し,家畜ふん等を資材とした伝統的なコンポストの成分などとの単純な比較だけではその特性把握に限界があると考え,採取した生ごみコンポスト等について,多変量解析手法であるクラスター分析による成分特性の把握を試みた。また,近年 肥料取締法の改正により品質項目の表示義務化が行われたことから,この表示義務項目によって特性をどの程度把握できるかも併せて検討した。<BR>クラスター分析の結果,肥料取締法の表示義務成分を対象とした場合,家畜糞尿系コンポストを他のコンポストと区別した形の2 種類のみにしか分類できなかった。これに対して,これ以外の項目を追加した場合,3 種類に分類できた。それらのグループはそれぞれ生ごみ,家畜ふん,木質などの植物残さを反映したものであり,各グループの成分特性を抽出することができた。木質系コンポストと生ごみ系コンポストを区別するには,Na,熱灼減量などの追加項目が重要であることが分かった。これらの結果,クラスター分析によって,複数の素材を混合したコンポストなど多様なコンポストに対して,その成分や素材の特徴をうまく抽出することができることが分かった。

収録刊行物

  • 環境科学会誌

    環境科学会誌 25 (6), 411-421, 2012

    社団法人 環境科学会

参考文献 (16)*注記

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