低濃度PCB廃棄物処理に伴う労働者と周辺住民の安全性評価

書誌事項

タイトル別名
  • Risk Assessment for Treatment of Low-concentration PCB Wastes
  • テイノウド PCB ハイキブツ ショリ ニ トモナウ ロウドウシャ ト シュウヘン ジュウミン ノ アンゼンセイ ヒョウカ

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説明

PCB含有絶縁油と平衡(飽和)に達した空気中PCB濃度および機械換気室内と通風換気室や野外での希釈の計算式を示した。また,各種の低濃度PCB廃棄物の移し替え時等の飽和濃度ガス放出由来,仮に開放保管した場合の揮発由来,および中・大型微量PCB汚染電気機器切断時の揮発由来の作業環境空気中PCB濃度と皮膚接触時のPCB摂取量を推算した。作業環境空気中PCB濃度は,機械換気室内で切断するか,高濃度のJESCO二次廃棄物や保管届出ウエスを開放保管するごく希な場合以外は,作業環境管理濃度より1~6桁低くなること,皮膚からの摂取も少ないことを示した。また,施設近隣住民の年平均吸入曝露濃度と加熱・焼却排ガスの最大着地点住民の年平均吸入曝露濃度は,暫定大気環境目標濃度の1/110万~1/430と1/10億~1/14万になること,絶縁油漏洩事故時の労働者の吸入曝露濃度は作業環境管理濃度を超えず,水への溶解濃度は水質環境基準の約1/10,住民の汚染土壌からのPCB摂取量はADIの約1/450となること等を示した。また,PCBの安全性が確保できれば,ダイオキシン類換算でも基準値等を満たせることを示した。

収録刊行物

  • 環境科学会誌

    環境科学会誌 28 (5), 369-382, 2015

    社団法人 環境科学会

被引用文献 (1)*注記

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