ICU患者における幽門後栄養チューブの使用経験について―医療リスクを減らすために

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タイトル別名
  • Effectiveness of enteral feeding tube inserted over pyloric ring for the patients in intensive care unit - in viewpoint of medical risk management

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説明

早期経腸栄養管理時のアクセスルートとして、幽門後栄養チューブ (EDチューブ群) と従来の胃栄養チューブ (胃チューブ群) を比較検討した。チューブ挿入手技平均所要時間、ICU入院期間は両群間に有意差はなかった。EDチューブ群では全例、チューブ先端が幽門輪を越え、トライツ靭帯付近に到達した。経腸栄養製剤の注入速度を70~100mL/hとすると、胃チューブ群のうち3例が口腔より栄養製剤の逆流がみられたが、EDチューブ群では逆流症例はなかった。注入速度を70mL/h以上にすると腹部膨満をEDチューブ群で4例に認めたが、胃チューブ群にはなかった。下痢やチューブ閉塞は両群とも認めなかった。<br>早期経腸栄養を安全、確実に施行するには幽門後栄養チューブを用い、適度に注入速度を管理することが、合併症の予防へとつながり、医療リスク軽減のためにも大切であると考えられた。

収録刊行物

  • 静脈経腸栄養

    静脈経腸栄養 20 (4), 4_51-4_55, 2005

    日本静脈経腸栄養学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (10)*注記

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