精神科における徐放性製剤に起因した硬結の発生状況と関連因子

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タイトル別名
  • Incidence of Induration Caused by Sustained Release Preparation Psychiatric Patients and its Related Factors
  • セイシンカ ニ オケル ジョホウセイ セイザイ ニ キイン シタ コウケツ ノ ハッセイ ジョウキョウ ト カンレン インシ

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抄録

<p>精神科で定期的に徐放性製剤の筋注を受けている患者の硬結の発生状況,また硬結症状と患者特性や注射内容・方法との関連を明らかにし,硬結予防のケアについて考察することを目的とし,筋注を受けている患者と注射を実施する看護師を対象に調査を行った.その結果,全ケースの11.0%に硬結が確認され,30.0%の患者が硬結を保有し,調査期間中10.0%の患者に新規に硬結が発生した.硬結の大きさは2.0×2.0 cmから5.0×7.0 cm,硬さは正常部位と比較して+7.4から+12.3硬かった.硬結は筋注から8週間経つと大きさは縮小し硬さは軽減するが,8週間後に殿部の同一側に筋注されるため,再び大きくなる傾向にあった.硬結の観察はサーモグラフィでは難しかったが,エコーでは可能であった.また硬結は,患者の活動性が低下している時期にデカン酸ハロペリドールの筋注が刺入深度不足になった際に発生しやすいと考えられた.したがって,硬結予防には,筋肉内に深く確実に投与すること,注射部位の筋を効果的に活動させることが有効と考えられた.</p>

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