キジバトの雛における体重および〓蹠骨長の成長解析(森林野生動物研究会創立30年記念集)

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of Growth of Body Weight and Tarsus Length of the Nestlings in the Rufous Turtle Dove, Streptopelia orientalis Latham(Feedback on the 30 Years of the Japanese Wildlife Research Society)
  • キジバトの雛における体重および趺蹠骨長の成長解析
  • キジバト ノ ヒナ ニ オケル タイジュウ オヨビ フセキ コツチョウ ノ セイチョウ カイセキ

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説明

本研究は、筑波大学構内とその周辺に生息するキジバトの雛を自然状態、すなわち、親鳥が抱雛、育成する状態のままで雛の体重、ならびに〓蹠骨長の測定を行い、1日齢から巣立ちの平均値の15日齢までの日変化にもとつく成長解析を試みた。対象とする雛の羽数は67羽、ブルードサイズ(一巣当たりの雛羽数)は1〜3羽を設定し比較を試みた。理論曲線の推定にはRichards growth modelの当てはめを行い、ふしょ骨長に対する体重の相対成長の検討にはallometry式を用いた。(1)1〜5日齢の初期成長は5〜15日齢に比較して早く、ビジョンミルクの効果が認められた。しかし、親鳥の与えるビジョンミルクは一定と考えられ、それが雛羽数によって各個体に分配されるため、ブルードサイズ間で成長差は認められた。(2)4点法を用いてRichards growth modelの当てはめを行ったところ、体重およびふしょ骨長の理論曲線は、いずれの条件においても99.7%ときわめて高い適合性を有する曲線を得た。したがって、キジバトの体重および〓蹠骨長の成長解析には、Richards growth modelの当てはめは有効な手法と考えられる。(3)〓蹠骨長に対する体重の相対成長について相対成長係数を求めてみたところ、1羽区2.19、2羽区2.20、3羽区2.16と、きわめて高い優成長の成長パターンが見られた。

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