病院においてリーダー役割を担う看護師の行動の解明 : 勤務帯リーダーに焦点を当てて

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タイトル別名
  • A Qualitative Study on the Behavior of Leader Nurses in Hospital : Focusing on shift leader nurse

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説明

本研究の目的は、病院において勤務帯リーダーの役割を担う看護師の行動を表す概念を創出し、その特徴を考察することである。研究方法論には看護概念創出法を用い、参加観察法により、勤務帯リーダーが多様な人々と展開する相互行為場面をデータとして収集した。持続比較分析の結果、勤務帯リーダーの行動を表す9概念【全方位の看視による先見と先見に基づく業務進行】【目標達成に向けた適任者の探索と業務の委任】【情報交換による確実な業務進行と医療チーム内情報の均衡化】【突発事項頻出による業務中断・再開の反復】【失念業務の発見と補完】【行動の効率化による業務処理時間短縮と必須援助実施】【援助方法決定に向けたメンバーへの問題提起と協議】【メンバーからの支援によるリーダー役割遂行と変化への対応】【メンバーへの学習機会提供とメンバーからの学習機会受理】が創出された。考察の結果は、勤務帯リーダーが、(1)病棟の人的・物的環境に精通し、病棟全体を看視することにより多様な情報を関係づけて、先々の変化を見通すと共に、その時々の目標達成に必要な資源を判断し、活用する、(2)クライエントや病棟内の状況が刻々と変化する臨床の場において、その時々の状況に応じて自らの行動を変化させている、(3)その時間帯に勤務するメンバーからの支援・指導を柔軟に取り入れ、協力し合うことにより、クライエントに提供する看護の質を維持・向上しようとすることを示唆した。

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