書誌事項
- タイトル別名
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- A survey of the variety, incidence rate, and frequency of minor symptoms currently experienced by expectant mothers
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説明
目 的<br> 本研究は最近の妊婦におけるマイナートラブル(以下MSとする)の種類,発症時期,発症率,及び発症頻度を明らかにすることを目的とした。<br>対象と方法<br> 全国から抽出した11医療機関に通院中の623名(初期56名,中期201名,末期366名,平均28.1±8.0週)の妊婦を対象に質問紙調査を行った。調査票は先行研究,MSに関連する症状,及び妊産褥婦から聞き取った症状から95の不快症状に関する質問項目で作成した。<br>結 果<br> 50%以上の妊婦に発症している症状が95の不快症状のうち45症状あった。発症率が高い(50%以上),または発症頻度の高い(「たびたびある」から「いつもある」)47症状をMSとして抽出した。易疲労感,頻尿,全身倦怠感は,妊娠全期間を通じて90%以上の妊婦に発症するMSであり,有症者における発症頻度も高かった。妊婦1人あたりのMS発症数は2から46症状で,平均27.0(±10.4)症状であった。初経産別での1人あたりのMS発症数に有意差はなかった。未就労妊婦の方が就労妊婦より1人あたりのMS発症数が有意に多く,特に未就労初産婦の発症数が多かった。妊娠時期により1人あたりのMS発症数に有意差はないが,発症率の高い症状は異なっていた。<br> 因子分析により「胎児の発育に関連する筋関節症状群」,「上部消化器症状群」,「睡眠関連症状群」,「便秘関連症状群」,「ネガティブな精神症状群」の5症状群が抽出された。<br>結 論<br> MSに関する実態調査を行った結果,妊婦の生活習慣や環境の変化,就業状況の変化に伴って,従前のMSに無い症状や発症率の異なる症状が明らかとなった。対象の属性や妊娠時期により好発症状にも違いがあることから,適切な時期に妊婦の状況にあった助言することが重要である。
収録刊行物
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- 日本助産学会誌
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日本助産学会誌 23 (1), 48-58, 2009
一般社団法人 日本助産学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204435548672
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- NII論文ID
- 130004505864
- 10029703680
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- NII書誌ID
- AN10216477
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- ISSN
- 18824307
- 09176357
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可