山形県におけるクマタカ成鳥雌雄の環境利用特性

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タイトル別名
  • Habitat utilization of a pair of mountain hawk-eagle in Yamagata Prefecture
  • ヤマガタケン ニ オケル クマタカ セイチョウ シユウ ノ カンキョウ リヨウ トクセイ

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抄録

山形県においてクマタカペアのラジオテレメトリー調査を行い,雌雄による行動特性の違いや行動圏内の環境利用状況を解析した.雌は雄に比べ同じエリアにとどまる傾向が強く,1日の行動範囲を離隔距離で見ても,雌は948±1,151m(平均値±標準偏差),雄は1,968±1,548mで,明らかに有意な差が見られた.メッシュ(250×250m)毎の利用時間と環境要素との関係を解析した結果,雌の行動場所はキタゴヨウ群落(+),落葉広葉樹二次林(高木)(+)と,雄の行動場所は営巣地からの距離(-),道路からの距離(+),キタゴヨウ群落(+),落葉広葉樹二次林(高木)(+),スギ植林(高木)(+)との関連がうかがえた.特に,雌雄ともに関連が認められた落葉広葉樹二次林(高木)について見ると,利用樹林と非利用樹林では,高木層の平均樹高(利用樹林でより高い)と植被率(利用樹林でより低い),亜高木層の植被率(利用樹林でより低い)に明らかに有意な差が見られた.

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