南アルプス地域におけるヒメホオヒゲコウモリの分布とねぐら利用

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タイトル別名
  • The distribution and roost use of the Ikonnikov's Myotis, Myotis ikonnikovi, in the Minami-Alps area
  • ミナミアルプス チイキ ニ オケル ヒメホオヒゲコウモリ ノ ブンプ ト ネグ ラ リヨウ

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抄録

南アルプス地域でのコウモリ類の調査を2005年11月から2010年3月まで行った結果,ねぐらにおける目視5地点と森林における捕獲15地点の計20地点でヒメホオヒゲコウモリが確認された.この地域における本種の記録はこれまで,夏季,標高1000m以上(落葉広葉樹林帯上部から亜高山帯)にほぼ限定されていたが,本調査では,3月から10月の間に,標高500mから750mの地点でも確認され,また,ねぐらとしてトンネルを利用していた.6月から9月に標高700mから2040mの範囲で授乳雌と当歳獣が確認された.雄は初夏から秋までトンネル内の穴や割れ目において小規模な集団を形成していた.本種は南アルプス地域の落葉広葉樹林帯から亜高山帯下部の範囲に生息し,出産哺育も行われていると考えられた.

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