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- タイトル別名
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- Logical Structure of the Principle of Superposition from a Viewpoint of Geology-Oriented Logical System
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説明
論理地質学の目指す論理体系の基本モデルとして「地層累重の法則」の論理構造を研究した.実空間の部分集合Aから地層名の集合Bへの全射fが存在するという仮定のもとに, B上の新旧関係を表す関係Kや累重関係を表す関係C, Lを厳密に定義した.aKb: aはbより古い, aCb: aはbのすぐ下側にある, aLb: aがbの下位にある.関係K, Lは次のような半順序としての性質をもつ.<BR>K∩K-1=O (条件J1) はつねに成り立ち, KE=K∪Eは半順序である.もし, KE∪KE-1=I (条件J2) が成り立てば, KEは全順序となり, 地層の形成順序が定まる.一方, L∩L-1=O (条件J3) が成り立つとき, LE=L∪Eは半順序となり, さらに, LE∪LE-1=I (条件J4) も成り立てばLEは全順序となり層序が確定する.「地層累重の法則」はCからK (C⊂K) を推定する法則であり, 次のような法則として矛盾なく定式化できる:<BR>L∪L-1=O⇒C⊂KおよびL∪L-1=O⇒L⊂K.<BR>このような研究を進めることによって, 地質学の論理構造が明確になり, われわれの地質学に対する理解が深化するだけでなく, 多様な地質情報のコンピュータ処理法の開発に役立つことが期待される.
収録刊行物
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- 情報地質
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情報地質 2 (1), 9-22, 1991
日本情報地質学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204438612992
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- NII論文ID
- 130006828364
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- ISSN
- 1347541X
- 0388502X
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可