PERT問題としてみた編年

  • 正路 徹也
    東京大学工学系研究科地球システム工学専攻
  • 金田 博彰
    東京大学工学系研究科地球システム工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Chronology as an Example of PERT
  • PERTとしてみた編年
  • PERT ト シテ ミタ ヘンネン

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抄録

層序学的議論における地質体とその境界を, それぞれPERTにおける活動と事象に対比することができる.最終事象の時刻を0として, ある活動が行われたの時間帯の絶対値をA, その直前と直後の事象の時刻の絶対値をE1E2というように定義すると, E1≧A≧E2およびA1≧E≧A2という関係が成り立つ.一方, 地質現象に対して, これらの式のAG (地質体) , EB (境界) と置き換えた式は, 整合関係の場合しか成り立たない.しかし, 不整合, 貫入, 断層など, 上式が成り立たない関係に対しても, 架空の地質体をつけ加えることによって, 上式を満足させることができる.この結果, 編年はPERTにおける順序づけ問題として解ける.このようにして得られた層序図は, 相互関係を知る必要のある地質体に関する示唆を与える.

収録刊行物

  • 情報地質

    情報地質 7 (4), 257-264, 1996

    日本情報地質学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (8)*注記

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