GISを用いた汎用的な流出計算手法の提案

書誌事項

タイトル別名
  • Proposal of Universal Method for Runoff Calculation Using GIS
  • GIS オ モチイタ ハンヨウテキ ナ リュウシュツ ケイサン シュホウ ノ テイアン

この論文をさがす

抄録

 近年,異常気象により大規模な洪水被害が頻発している.これらの被害を未然に防ぐため,いついかなる場所でも流出量や水位を推定できる手法の必要性が高まっている.そのためのツールとして,複雑な手順を経なくても流出計算ができるソルバー,iRIC SRMが開発された.SRMには雨量と流量を入力することで,貯留関数法のモデルパラメータを最適化する機能がある.また,雨量とモデルパラメータを入力する事で,流量計算を行う機能がある.この際,観測流量データの得られない流域においては,パラメータを最適化することができないため,流出計算の妥当性を検証することが困難である.本研究では,流域界と表層地質の抽出,流域平均雨量の推定をGISを用いて行い,パラメータを推定する手法について検討を行った.具体的には事例毎に最適化したパラメータと,地質面積比率を変数とした重回帰式に基づくパラメータによる計算流量を比較した.結果,地質設定パラメータにおいてもNASH係数0.7程度の精度で流出計算が可能であることがわかった.以上より,本手法を用いれば,日本のどの地点においても容易にかつ妥当な流出計算が可能であることを示した.

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (11)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ