父親の子育て支援に関する研究 : 首都圏を中心とした勤労者家族の調査から

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on Present State of Child Care by Father : From a Survey of Working Men in the Tokyo Metoropolitan Area
  • チチオヤ ノ コソダテ シエン ニ カンスル ケンキュウ シュトケン オ チュウシン ト シタ キンロウシャ カゾク ノ チョウサ カラ

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説明

今後の父親の子育て支援の検討に資することを目的に、首都圏を中心とした勤労者家族の父親777名を対象に、生活意識及び子育て参加の実態について調査を行なった。調査内容は、著者らが作成した父親の生活と子育てに関する質問紙調査と妻及び子どもに対する愛着の測定であった。調査結果から、次のように父親の子育て参加に影響する要因を分析した。すなわち、年代の若い父親は、子どもや妻への愛着が強く、家族関係は親密である。しかし、疲れやすくゆとりが無い。子育て支援として、経済的支援と休暇やゆとりを望んでいた。父親の年代があがるに従って、子供や妻への愛着は弱くなり、子供や家族との関係は希薄になる。父親としての役割不足を感じながら、仕事に打ち込んでいる。子育て支援として教育問題で支援を望む声が多くなった。職種別では、営業職の父親は企業の最前線で仕事に打ち込む一方で、子供や家族に対する家長的な強い愛着を持ちながら、仕事の厳しさの間で葛藤する姿が伺えた。以上の分析から、父親の子育て支援を促進する施策として、子育てのための経済的支援、父親の働き方の改善政策、企業の子育て支援の取り組みを勧奨・評価するシステムの構築などの必要性が示唆された。

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