正規変量の逆数のモーメントとその特性について

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説明

観測値の逆数を使用することがある.素粒子の速度や運動エネルギーの計算,組み合わせレンズの焦点距離やバネ定数の計算等のように物理定数の決定においては特に重要である.それらの観測値は原理的には正の値しかとりえないが,近似的には正規分布に従うとみなされることが多い.中心極限定理によれば,多くの場合の観測値の平均値もまたそうである.このように,自然に正にtruncateされている正規標本の逆数のモーメントを調べるのがこの論文の目的である.この研究の動機は,この様な分布を扱う実験者は観測平均値やモーメントの値の逆数を用いた推定値を用いることがあるが,その推定値のバイアスや標準誤差については,良く知られていないと思われたことである,ここでの結果は,1/xmは1/μmの不偏推定量ではないが,μと標準偏差との比が十分大きければ良い推定値であること,また標準偏差自体が大きい時にはより良い推定値があることである.なお,ポワッソンと二項分布め場合には,1954年にE.L.GrabらがJASAに1/xの期待値の表をのせそいる.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204442833536
  • NII論文ID
    130001293649
  • DOI
    10.5023/jappstat.9.67
  • ISSN
    18838081
    02850370
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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