成人ICU患者においてはどの鎮静スケールが有用か?

  • 卯野木 健
    聖路加看護大学成人看護学
  • 芹田 晃道
    東京歯科大学市川総合病院集中治療室
  • 四本 竜一
    国際医療福祉大学大学院医療福祉学研究科修士課程保健医療学専攻看護学分野看護援助学

書誌事項

タイトル別名
  • Which sedation scale is the most useful for adult ICU patients?
  • 成人ICU患者においてはどの鎮静スケールが有用か?―文献を用いた4つの鎮静スケールの比較―
  • —A comparison among Ramsay Scale, Sedation-Agitation Scale, Motor Activity Assessment Scale, and Richmond Agitation-Sedation Scale—
  • —文献を用いた4つの鎮静スケールの比較—

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説明

人工呼吸患者管理において鎮静深度のコントロールは非常に重要であり,そのためのツールは信頼性,妥当性に富み,使用が容易でなければならない。現在,主観的な鎮静スケールが多く使用され,Ramsay Scale,Sedation-Agitation Scale(SAS),Motor Activity Assessment Scale(MAAS),Richmond Agitation-Sedation Scale(RASS)が,成人患者に対して用いられる代表的なスケールである。本解説ではそれら4つのスケールに関し,文献を用いて総合的に検討した。Ramsay Scaleは古く,現在でも広く使用されているが,妥当性の検討は限られており不穏のスケーリングができないため,現在のICU管理には適さない。SAS,MAAS,RASSは不穏のスケーリングが可能であり,いずれも信頼性,妥当性の評価が行われているが,SAS,MAASにおけるそれらの評価は限られたものである。RASSは最も多くの側面から信頼性,妥当性の評価が検討されており,現時点では最も有用なスケールであると言える。

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