DIC 診断と治療の最新の考え方~敗血症と外傷での検討~

  • 丸藤 哲
    北海道大学病院先進急性期医療センター

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タイトル別名
  • Recent advances in diagnosis and treatment of disseminated intravascular coagulation in sepsis and trauma

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<p>要約:敗血症および外傷におけるdisseminated intravascular coagulation(DIC)の診断と治療に関して多くの研究成果が得られ,その結果に基づいた診療指針が本邦および世界から公表されている.敗血症性DIC 診断における急性期DIC 診断基準の地位が固まりつつあり,今後のさらなる臨床応用が期待される.敗血症に対する抗凝固療法は,敗血症全症例,あるいは凝固異常症と呼称される曖昧な病態に対してではなく,敗血症性DIC 診断が確定した症例に行うべきである.生理的抗凝固薬であるアンチトロンビンと遺伝子組換えトロンボモジュリンの敗血症性DIC 症例への応用により敗血症の予後が改善する可能性を示唆する報告が相次いでいる.外傷急性期の線溶亢進期への抗線溶薬トラネキサム酸投与の意義が確立しつつあり,現在頭部外傷症例を対象としたCRASH-3 試験が進行中である.</p>

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参考文献 (52)*注記

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