三叉神経痛に対する微小血管減圧術とガンマナイフ治療の長期成績の比較

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タイトル別名
  • A comparison study of long-term results after microvascular decompression and Gamma Knife surgery for trigeminal neuralgia
  • ミツマタ シンケイツウ ニ タイスル ビショウ ケッカン ゲンアツジュツ ト ガンマナイフ チリョウ ノ チョウキ セイセキ ノ ヒカク

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説明

薬物抵抗性の三叉神経痛の治療には,神経ブロック療法,高周波熱凝固法,ガンマナイフ治療,微小血管減圧術などが治療選択となる.当院では,微小血管減圧術,ガンマナイフ治療を施行しており,両治療法の長期成績を同一判定基準に基づいて比較し,痛みに対する効果,合併症,総合判定の比較を行った.薬物抵抗性の三叉神経痛203 例中,1 年以上の経過観察が可能であったものは,微小血管減圧術群75 例,ガンマナイフ治療群59 例であった.痛みに対する効果は,微小血管減圧術群が有意に高かった.合併症は,微小血管減圧術群では,顔面のしびれ以外に聴力障害,ドライアイによる視力障害,小脳症状による歩行障害など,周術期の合併症が残存した症例があった.一方,ガンマナイフ治療群には,周術期の合併症はなかったが遅発性の顔面のしびれを多く認め,総合判定では微小血管減圧術が良好な成績であった.本稿の結果からは,薬物抵抗性の三叉神経痛の治療には,微小血管減圧術が望ましいと思われた.

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