複視と頭痛を初発症状とした特発性肥厚性硬膜炎の1症例

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タイトル別名
  • A case of hypertrophic pachymeningitis with double vision and headache as first conditions
  • フクシ ト ズツウ オ ショハツ ショウジョウ ト シタ トクハツセイ ヒコウセイコウマクエン ノ 1 ショウレイ

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説明

複視と頭痛を初発症状とし,多彩な脳神経症状を呈した特発性肥厚性硬膜炎の1例を報告する.患者は71歳・男性で,複視が先行したあとに頭痛が生じ,眼瞼下垂・嚥下障害・嗄声など多彩な脳神経症状が次々に出現した.病初期の頭痛は群発頭痛に類似し,後期は頭重感や頭部を締め付けられるような特徴を呈した.MRIでは海綿静脈洞や斜台部の硬膜に,T1・T2強調画像でともに低信号を示す肥厚を認め,ガドリニウム造影T1強調画像では増強され高信号を示した.ステロイド内服が奏効し,症状はすみやかに改善した.原因のわからない多彩な脳神経症状を伴う頭痛の診断では,造影MRIを行うことが重要である.

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