北海道十勝管内における小麦子実水分と土壌基盤の関係に基づいた精密農業導入の検討

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タイトル別名
  • Introduction of Precision Agriculture in the Tokachi District of Hokkaido, based on the Relationship Between the Moisture Content of Wheat Grain and Soil Physical Properties
  • ホッカイドウ トカチ カンナイ ニ オケル コムギ シジツ スイブン ト ドジョウ キバン ノ カンケイ ニ モトヅイタ セイミツ ノウギョウ ドウニュウ ノ ケントウ

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抄録

精密農業(PA)は作物生育の均一化を図る上で重要な技術である.しかし,土壌基盤の影響を考慮した作物生育の均一化に関する研究はほとんど行われていない.<br>そこで本研究では,主に黒ボク土および多湿黒ボク土が分布する北海道十勝管内の芽室町を調査対象区域とし,小麦子実水分に及ぼす土壌基盤の影響について検討した.<br>その結果,多湿黒ボク土の小麦子実水分は,最小重力水孔隙率が黒ボク土に比べて著しく小さいことを原因として,高水分になることが明らかになった.また,既存の大縮尺土壌図によると,多湿黒ボク土が主に分布する区域では,圃場内の土壌分布が不均一であることから,圃場内の小麦子実水分が不均一になると想定できた.したがって,多湿黒ボク土の分布する圃場において,圃場内の小麦子実水分の均一化を図るためには,重力水孔隙率の増大のための局所的土層改良が必要と判断した.

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