乾燥地における貯水池堆砂問題

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タイトル別名
  • Sedimentation in Water Reservoirs in Arid Region
  • カンソウチ ニ オケル チョスイチタイサ モンダイ

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抄録

<p>貯水池(ダム湖)は水資源を安定的に蓄える施設として人間活動の多くを支える.乾燥地においても雨期の出水を適切に貯留して乾期の期間にも水資源が利用できるよう,貯水池が造られてきた.貯水池は水だけでなく,それに含まれる土砂の輸送も止め,その沈殿の結果,貯水容量が減少する.特に乾燥地では流域土砂生産量が多いため堆砂速度が大きく利用可能な水資源量の低下が著しい.本報では貯水池堆砂の対策について整理し,チュニジア国の貯水池を例に濁水の流動や堆積物の特性を精査して,それに適した取りうる対策について検討した.また,堆積物の有効利用により収入を得て浚渫費用負担を軽減することを検討してきているが,その有効利用方法として貯水池底泥を原料とした水質浄化システムの開発を提案し,現地の農村部で飲料用とされている地下水のフッ素汚染問題を解決していきたいと考えている.</p>

収録刊行物

  • 沙漠研究

    沙漠研究 27 (1), 25-31, 2017

    日本沙漠学会

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