書誌事項
- タイトル別名
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- New Diagnostic Systems for Breast Cancer Mass Screening
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説明
マンモグラフィは乳癌の診断に広く使われるようになった。福山市では,2007年より住民検診に対して,以下のように新しい診断システムを考案した。すべての検診を受診した女性に対し,視触診とマンモグラフィを併用すること,読影は二重読影で行い,かつ二次読影はマンモグラフィ検診精度管理中央委員会が認定したA判定医が必ず行い,診断結果が異なる場合は三次読影も行うこととした。このシステムを導入したことにより,要精査率7.7%,がん発見率0.43%および陽性反応的中度(positive predictive value: PPV)は6.0%と良好な成績が得られた。また,発見された乳癌の85.7%が早期癌であり,そのうちDCISは21.4%であった。しかし,新システムにおいても40歳代の検診精度は,要精検率10.3%,がん発見率0.25%およびPPV 2.6%とあまり効果的ではなかった。視触診による精度管理は,偽陰性率76.2%と重大な欠陥を有していた。さらに,マンモグラフィで所見がなかった場合のがん発見率は0.02%と非常に低値であった。新システムによる乳がん検診は非常に有効であったが,若年者の問題や費用対効果も踏まえ,今後さらなる検討が必要である。
収録刊行物
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- 日本乳癌検診学会誌
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日本乳癌検診学会誌 21 (3), 280-284, 2012
特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204465058432
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- NII論文ID
- 10031123153
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- NII書誌ID
- AN10398771
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- ISSN
- 18826873
- 09180729
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可