コムギ縞萎縮病抵抗性系統の育成と「Madsen」由来の抵抗性遺伝子 <i>YmMD</i>の座乗領域の推定

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タイトル別名
  • Breeding wheat lines resistant to wheat yellow mosaic virus and localization of the resistance gene (<i>YmMD</i>) derived from wheat cultivar ‘Madsen’
  • コムギ縞萎縮病抵抗性系統の育成と「Madsen」由来の抵抗性遺伝子YmMDの座乗領域の推定
  • コムギシマ イシュクビョウ テイコウセイ ケイトウ ノ イクセイ ト Madsen ユライ ノ テイコウセイ イデンシ YmMD ノ ザジョウ リョウイキ ノ スイテイ
  • Breeding wheat lines resistant to wheat yellow mosaic virus and localization of the resistance gene (<i>YmMD</i>) derived from wheat cultivar &lsquo;Madsen&rsquo;

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説明

コムギ縞萎縮病は,コムギ縞萎縮ウイルス(Wheat yellow mosaic virus: WYMV)を病原とする土壌伝染性の病害である.本病は東北以南では古くから発生の報告があったが,北海道では1991年に初めて発生が確認され,本病害に対する抵抗性を持たない北海道の優良品種「ホクシン」の普及に伴い被害が拡大した.本研究では,1995年から5カ年にわたってWYMV発生圃場においてコムギ品種・系統の抵抗性検定を行い,本病害に対する抵抗性が“強”の遺伝資源としてアメリカの品種「Madsen」を見出した.また,Madsen/ホクシンのF2集団を用いた検定において,「Madsen」由来のコムギ縞萎縮病抵抗性の遺伝様式は優性の1遺伝子によるものと推定した.一方で「Madsen」は,成熟期が遅く,穂発芽しやすく,雪腐れ病の発病も多いなど育種素材として利用しづらい形質を有していた.そこで,2001年から2005年の5カ年にわたり圃場検定による選抜を利用した反復戻し交配を5回行い,「ホクシン」に「Madsen」の縞萎縮病抵抗性を導入することにより,縞萎縮病抵抗性以外の特性が「ホクシン」に近い育種素材を4系統作出した.さらに,得られた反復戻し交配系統と「ホクシン」を用いて,SSRマーカーによるDNAの多型を調べることによって,「Madsen」由来のコムギ縞萎縮病抵抗性遺伝子YmMDが座乗している染色体領域を2DL上のwmc041gwm349の間と推定した.<br>

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