生活習慣と主観的健康観についての実証分析:健康的な食事習慣とサプリメント・ドリンク剤需要に着目して

  • 両角 良子
    日本学術振興会特別研究員 (財)医療科学研究所嘱託研究員
  • 井伊 雅子
    横浜国立大学大学院国際社会科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Empirical Analysis of Lifestyles and Subjective Health Status
  • セイカツ シュウカン ト シュカンテキ ケンコウカン ニ ツイテ ノ ジッショウ ブンセキ ケンコウテキ ナ ショクジ シュウカン ト サプリメント ドリンクザイ ジュヨウ ニ チャクモク シテ
  • 健康的な食事習慣とサプリメント・ドリンク剤需要に着目して

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抄録

本稿は,健康的な生活習慣と栄養摂取活動,主観的健康観が同時決定する理論モデルを示した。その際,特に栄養摂取活動と主観的健康観の関係に着目し,二つの変数が相関性を持って同時に決まるBivariate Probit Modelによる推定を行った。扱った栄養摂取活動は,毎日の朝食の摂取,一日三食の摂取,バランスのとれた食事の摂取,そしてサプリメント・ドリンク剤の需要である。<br> その結果,健康的な食事習慣と主観的健康観の間には正の相関があり,サプリメント・ドリンク剤需要と主観的健康観の間には負の相関があることがわかった。<br> また,サプリメント・ドリンク剤需要は,バランスのとれた食事の摂取に対して,補完的に機能し,医療サービス需要に対して,疾患の種類によって補完的又は代替的に機能することが観察された。具体的には,呼吸器系疾患,損傷では補完的に機能し,循環器系疾患,筋骨格系疾患,皮膚・皮下組織系疾患では代替的に機能するという結果を得ている。

収録刊行物

  • 医療と社会

    医療と社会 13 (3), 45-72, 2003

    公益財団法人 医療科学研究所

参考文献 (27)*注記

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