濃度特徴を用いた胸部CT画像からのGGOの自動抽出

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タイトル別名
  • A Method for Detecting of Ground Glass Opacity Employing Density Features from the Thoracic MDCT Images
  • ノウド トクチョウ オ モチイタ キョウブ CT ガゾウ カラノ GGO ノ ジドウ チュウシュツ

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抄録

胸部CT画像を読影する際,肺野領域内の結節やスリガラス状陰影(Ground Glass Opacity;GGO)のような異常陰影を発見することが困難な場合がある.その要因として,微小な病変はコントラストが低く,その淡さのため他の組織との比較が困難であるのが原因として挙げられる.医師は短時間で膨大な量のCT画像を読影する必要があり,コンピュータ支援診断(Computer Aided Diagnosis;CAD)システムの需要が高まっている.CADシステムを実現するため,異常陰影を抽出するいくつかの手法が医用画像分野で提案されている.しかし,単純な画像処理では抽出が困難なため,GGO領域を正確に抽出することは難しい.本論文では,胸部MDCTデータセットを用い,肺野内に存在する微小な陰影の一つであるGGO領域を自動抽出する手法を提案する.具体的には,画像が持つ濃度特徴から4つの統計量を算出し,マハラノビス距離による線形識別を行うことにより,正常・異常の識別を行い,異常陰影のみを原画像上に表示する.提案法を,31症例の胸部MDCT画像セットに適用して結果,平均認識率79%,スライス1枚あたり1.28個の偽陽性数が得られ,良好な結果を得た.

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