日本語LFGにもとづく助数詞の処理

  • 大熊 智子
    富士ゼロックス(株)研究技術開発本部システム要素技術研究所
  • 梅基 宏
    富士ゼロックス(株)研究技術開発本部システム要素技術研究所
  • 三浦 康秀
    富士ゼロックス(株)研究技術開発本部システム要素技術研究所
  • 増市 博
    富士ゼロックス(株)研究技術開発本部システム要素技術研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Treatment of Numerical Classifier Based on Lexical-Functional Grammar
  • ニホンゴ LFG ニ モトズク ジョスウシ ノ ショリ

この論文をさがす

抄録

事物の数量的側面を表現するとき,数詞の後に連接する語を一般に助数詞と呼ぶ.英語などでは名詞に直接数詞が係って名詞の数が表現されるが,日本語では数詞だけでなく助数詞も併せて用いなければならない.名詞と助数詞の関係を正しく解析するためには,助数詞が本来持つ語彙としての性質と構文中に現れる際の文法的な性質について考慮する必要がある.本稿では,数詞と助数詞の構文を解析するための Lexical-Functional Grammar (LFG) の語彙規則と文法規則を提案し,その規則の妥当性と解析能力について検証した.提案した規則によって導出される解析結果 (f-structure) と英語,中国語の f-structure をそれぞれ比較することによって,日本語内での整合性と多言語間との整合性を有していることが確認できた.また,精度評価実験の結果,従来の LFG 規則に比べて通貨・単位に関する表現では 25%,数量に関する表現では 5%,順序に関する表現では 21% の F 値の向上が認められた.

収録刊行物

  • 自然言語処理

    自然言語処理 16 (3), 51-80, 2009

    一般社団法人 言語処理学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (35)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ