-
- 中村 陽一
- 横浜市立みなと赤十字病院アレルギーセンター
書誌事項
- タイトル別名
-
- Food allergy in adults
この論文をさがす
説明
<p> 食物アレルギーの臨床病型のうち, 成人でみられる代表的なものは即時型症状 (蕁麻疹, アナフィラキシーなど) であり, 特殊型として, 食物依存性運動誘発アナフィラキシー (FDEIA) と口腔アレルギー症候群 (OAS) がある. これらはいずれもIgE依存性の機序で発症し, アナフィラキシーとFDEIAは重症である. 成人の食物アレルギーには小児期発症の持続例と成人発症の両者が存在するが, 医療機関を受診する成人食物アレルギー患者の多くは後者である. それらの症例の多くは, 小児期発症のそれとは異なり自然寛解がなく, 加水分解小麦によるアナフィラキシーのような例外を除いて, 通常は過敏状態が生涯持続する. 成人食物アレルギーの原因アレルゲンは小麦, 甲殻類, 魚類, 果物などが多く, 鑑別すべき病態としてアニサキスアレルギー, 経口ダニアナフィラキシー (OMA) などがある. 一般に成人は小児に比べて重症化する場合が多く, 心血管疾患や気管支喘息などの慢性呼吸器疾患の合併, それらの治療薬としてのβアドレナリン遮断薬, ACE阻害薬などの使用歴に注意が必要である.</p>
収録刊行物
-
- 日本小児アレルギー学会誌
-
日本小児アレルギー学会誌 32 (1), 88-95, 2018
一般社団法人日本小児アレルギー学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001204475828224
-
- NII論文ID
- 130006594398
-
- ISSN
- 18822738
- 09142649
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可