喜界島における鳥の巣の捕食:営巣環境による捕食率の違いと捕食者の特定

  • 坂上 舞
    帝京科学大学生命環境学部動物生態学・行動学研究室
  • 濱尾 章二
    国立科学博物館附属自然教育園
  • 森 貴久
    帝京科学大学生命環境学部動物生態学・行動学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Predation of bird nests on Kikai Island, in the Amami Island group: differences in predation rates among nesting habitats and the identity of predators
  • キカイジマ ニ オケル トリ ノ ス ノ ホショク エイソウ カンキョウ ニ ヨル ホショクリツ ノ チガイ ト ホショクシャ ノ トクテイ

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抄録

鳥の営巣環境間での捕食率の違いの調査と捕食者を特定するために奄美諸島喜界島で擬巣実験を行った.擬巣実験によって捕食された巣の割合と生残確率の両方で,森林の巣が藪と草原の巣より容易に捕食されることが示唆された.また自動撮影装置を設置した擬巣では移入哺乳動物(クマネズミRattas rattasとニホンイタチMustela itatsi)とハシブトガラスCorvus macrorhynchosが捕食者となっていることが明らかとなった.個々の巣の隠蔽度または巣間の距離は捕食との間に統計的に有意な関係が見出されなかった.森での頻繁な巣の捕食は,環境内の捕食者種の多さと生態によって生じる可能性が考えられる.

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参考文献 (44)*注記

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