夜尿症を呈した重症閉塞性睡眠時無呼吸症候群児の1症例

  • 岩永 耕一
    岩永耳鼻咽喉科・中部いびき睡眠障害研究所

書誌事項

タイトル別名
  • A case of a child with severe OSAHS presenting with nocturnal enuresis

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説明

小児の閉塞型睡眠時無呼吸低呼吸症候群(obstructive sleep apnea hypopnea syndorom:OSAHS)において,いびき,口呼吸,体動,夜驚等の合併症は比較的認知されているが,夜尿症や夜間頻尿もしばしば認められる.その病態は従来のものとは異なるため,治療効果が不十分なことが多い.<BR>症例は12歳男児,口蓋扁桃III度肥大で,幼児期より,いびき及び夜間無呼吸発作を認めるも経過観察となり適切な対応が取られず,12歳に至るまで連日の夜尿を繰り返していた.終夜睡眠ポリグラフ(polysomunography:PSG)にて無呼吸低呼吸指数(apnea hypopnea index:AHI) 77.9と重症のOSAHSと診断され,持続陽圧呼吸療法(continuous positive airwaypressure: CPAP)導入開始後速やかに夜尿が止まり,その後の両口蓋扁桃摘出術によりOSAHS,夜尿症共に劇的に治癒した.

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