イカナゴとオキアミを給餌したウトウ雛の消化率と成長

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タイトル別名
  • Assimilation efficiency and growth of Rhinoceros Auklet chicks fed with Japanese Sand Lance and krill
  • イカナゴ ト オキアミ オ キュウジ シタ ウトウ ヒナ ノ ショウカリツ ト セイチョウ

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抄録

ウトウCerorhinca monocerata雛にイカナゴAmmodytes personatusとナンキョクオキアミEuphausia superbaを給餌し,その消化率と成長を調べた.イカナゴについては,雛に1日あたり湿重量で79.4±3.1 gwet/d(平均±標準偏差)与え,497.2±14.9 kJのエネルギー価,4.3±0.2 gの脂質,12.3±0.5 gのタンパク質を含んでいた.オキアミについては,雛に1日あたり湿重量で129.3±2.7 gwet/dを与え,746.8±15.5 kJのエネルギー価,3.1±0.1 gの脂質,23.3±0.5 gのタンパク質を含んでいた.窒素補正で修正した消化率,見かけの代謝エネルギー率はイカナゴを与えた雛で82.8±0.5%で,オキアミを与えた雛の76.6±0.6%より有意に高かった.実験期間中のイカナゴ雛とオキアミ雛の成長速度は11.0±4.7(g/d, n=12)と9.7±2.7(g/d, n=14)であった.オキアミを与えられた雛の体重増加は,日齢の効果を考慮すると,イカナゴを与えられた雛の値よりも有意に低かった.イカナゴに比べ脂質の少ないオキアミは雛の成長には不適当な餌かもしれない.

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