福島市小鳥の森の2003年から10年間の鳥類相の変遷と各種鳥類の生態的特徴

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タイトル別名
  • The forest bird fauna of Fukushima City 2003-2013 and its ecological traits
  • フクシマシ コトリ ノ モリ ノ 2003ネン カラ 10ネンカン ノ チョウルイソウ ノ ヘンセン ト カクシュ チョウルイ ノ セイタイテキ トクチョウ

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抄録

福島第一原子力発電所の事故により放射性セシウムが降下した環境において,事故前から長期的な鳥類相が調べられている地域は非常に限られる.福島市小鳥の森における2003年4月から2013年3月までの10年間(合計3,078日間)に長期的に記録した合計103種の鳥類の在/不在データを集計した結果,一年を通してみられる留鳥34%(35種),平均3.7ヶ月滞在する夏鳥9.7%(10種),平均4.4ヶ月滞在する越冬種18.4%(19種),渡り鳥4.9%(5種),不定期飛来種11.7%(12種),偶発的飛来種21.4%(22種)となった.各種の出現率の経年的な増減を調べると,原発事故以前からメジロZosterops japonicusは繁殖期と越冬期,キビタキFicedula narcissina,ツバメHirundo rusticaは繁殖期,ヒガラPeriparus aterは越冬期に増加傾向が見られ,スズメPasser montanusは減少傾向が見られた.原発事故後に繁殖期におけるウグイスCettia diphone,ハクセキレイMotacilla alba,スズメの出現率が上昇し,アオゲラPicus awokera,センダイムシクイPhylloscopus coronatus,キセキレイMotacilla cinereaの出現率は低下した.

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